コードギアス 反逆のルルーシュR2 第23話「シュナイゼル の 仮面」

ルルーシュシュナイゼルの最終決戦。世界を統一し平和をもたらすという点ではどちらも同じ目的を持っているようですが、シュナイゼルについてはフレイヤダモクレスによる恐怖によって統治を行うことを目指している模様。ルルーシュの目指すところについては、未だに明らかにはなっていないけれども、これまでに巻き込んで死なせてしまった人々に対して罪の意識を感じていることをうかがわせるセリフからすると、スザクと共にあえて世界の敵となることで世界をまとめようとするといったところでしょうか。
両軍が陣形を変えることで互いに有利な状況を作ろうとするのは、銀英伝みたいだなぁと思いつつも、緊張感を高める描写となっていた印象。不利な状況に追い込まれたルルーシュが地勢を利用した作戦で巻き返すのは、いつも通りのパターンとなっているわけですが富士山を爆発させるというのは、これまでにないスケールで最終決戦にふさわしいものでしたよ。視聴者のツッコミを代弁するかのような星刻によるゼロの基本戦術発言や、戦いの前ににらみ合う場面のお約束である、達人の戦い云々というセリフにはニヤリとしましたよ。
前回、ナナリーから敵宣言を受けたにもかかわらず、ルルーシュが凹まずに決戦に挑むのはちょっと意外な展開。それなりにダメージを受けてはいるようですが、これまでのように行動不能にならず、さらに特別扱いしないことを宣言するあたりは、彼の成長と決意の固さを感じさせるものでしたよ。スザクが彼を叱咤し、C.C.が励ますのは良い場面でした。
そこから続く扇や藤堂をはじめとするメインの登場人物の決戦前夜の描写は、音楽に乗せてセリフなしで印象的な場面を見せるということで、ものすごいダイジェスト感が。まあこの圧縮度の高さがこの作品の売りでもあるわけで、他のアニメなら普通に1話くらいかけて見せるものを、良くここまで短くできるもんだと感心したりもしましたよ。
異を唱えるコーネリアを、部屋に隠されている武器で排除するという、いかにも悪の首領っぽい仕掛けを用意しているシュナイゼルがステキ。前回の涙に続いて、今回は捕虜となって堪え忍ぶといった表情を見せるカグヤが急激に大人びて来たようでちょっとドキドキしてしまったり。
黒の騎士団が敵となる一方で、ゼロを憎んでいたニーナがルルーシュの切り札となるという、チェスの盤面を180度回転させるような展開が改めて面白さを感じさせるところ。仮面を使いこなせなければ勝てないと、未熟さを指摘するシュナイゼルを、仮面を捨てたルルーシュがどのように乗り越えるのかに期待。