魔法遣いに大切なこと〜夏のソラ〜 第11話「卒業」

法研修の卒業式。卒業式ついでに人生まで卒業しそうなヒロインなのに、それに対する不安を全く見せずに普通に日常生活を送るあたりは、運命を受け入れつつも前向きに生きる切なさみたいなのをやろうとしているんだろうけれども、超然とし過ぎていて逆に不気味。まさに写実そのものの背景の中にポツンと置かれたアニメ絵の登場人物のようで、異なる階層にいるかのような存在感となっていて、もしかしたらあの背景はそういう効果を意図していたのかもと思えてきましたよ。
また、メインの人物たちはともかく、出番がなくてほとんどモブ扱いだった同期生たちへの証書の授与を長々と見せられるのは、どういう風に受け止めればいいのか分からないというか。みんな個性的に描かれてはいたので、もしかしたら作る側としては映像として流れなかったストーリーみたいなところまでそれぞれに設定してあるのかなぁという気もするところですが、いずれにせよ視聴者置いてけぼりというか。
淡々と話が進む中突然挿入される、天を突くドリルや教師生活25年といった他作品のパロディは、なんだかヤケクソな感じがしました。