鉄のラインバレル 第1話「クロガネと少年」

中二病全開の主人公がステキすぎ。パシリ担当のヘタレのくせに、自分は正義とか言い出す現実逃避ぶりには、ちょっと笑ってしまいましたよ。まあ多少なりとも自分の過去を冷静に振り返ることの出来る人間ならば、彼ほどではないにしろ似たようなことを考えていた自分を思い出したりもするので、笑ってばかりもいられないわけですが。
幼なじみからの助けを邪険にするあたりは、プライドだけは一人前といったところだけれども、何かと手を差し伸べてくることが彼の自立を妨げている面もあるのかなと。いろいろとイタい人物ではありますが、とにかく話の中心に立つ人物としてキャラは立っていたんじゃないでしょうか。
主人公の前に裸の女の子が現れて、巨大ロボットが手に入るという展開も中二的で、ついでにブロック塀を一撃で破壊するような身体能力を獲得するというのも都合が良すぎなんだけれども、屈折した願望を持つ少年が、願望どおりの力を手に入れたとき、どのように振る舞い成長していくかを描いていく物語になりそうですよ。敵のロボットを撃退して高笑いするあたりは、早くも増長しはじめていましたよ。
予告でヒロインからさっそくダメ出しをくらうあたりダメ人間らしいところで能登麻美子の声で「最低」とか言われるのはちょっと羨ましかったり。
CGロボは、ちょっと浮いている印象。でもはじめから別の質感を持つ存在としておけば、手描きのアニメとは異なる動きを見せてもそういうもんだと受け入れられそうな気がしましたよ。