喰霊-零- 第10話「悲劇 裏 -ひげきのうら-」

長い回想が終わり、物語は元の流れに戻ると。
2話の状況が改めて描かれるということで、絵や話の流れの2/3くらいのが繰り返しようにも思われましたが、4課全滅の衝撃を引きずったままの2話当時に、なんか新キャラ出てきたけどこいつら何なの状態で見るのと、そこに至るまでの因果を把握した上で見るのとでは同じ場面でも全く印象が異なって見えるのは興味深いところ。先に衝撃的な場面を見せておいてから、そこに至るまでの過程を丹念に描くという捻った構成だからこそ味わえる感慨がありました。
今回の追加要素としては、2話では省かれていた黄泉と飯綱の間の出来事と、2話の引きとなっていた乱紅蓮に捕らえられた神楽のその後が描かれていたのが特に目を引くところ。。
4話のダーツの場面で黄泉の恨みを買うと冗談めかして言っていた桜庭が、本当にそれを理由に退場させられるのには驚きましたが、その程度と思われることが殺す理由になるあたり、黄泉が怨霊化したことが強く印象づけられておりました。墜ちた黄泉もそれはそれでゾクゾク来るものがあるんだけれども、飯綱に対して自分を殺すように何度も告げるのは、理性のわずかな名残を感じさせるようでもあり、表に出てこない彼女の葛藤を考えると辛いものが。たしかにあそこで何も出来ない飯綱は意気地なしだなぁと思いました。
巻き戻っていた話が、再び元の流れに戻って前に進み始めるということで、なぜそうなったのかという流れから、この先何が起きるのかという方向に大きく変化して、これまで以上に続きが気になります。