喰霊-零- 第11話「運命 乱 -うんめいのみだれ-」

神楽の父親と対策室メンバーの対黄泉戦、そして神楽の喰霊白叡の継承と見所がてんこ盛り。
黄泉と父親の戦いは、霊獣同士のぶつかり合いが二大怪獣激突みたいな画面になっているのがなかなかの迫力。感情を捨てたはずの父親が神楽を庇って敗れるということで、神楽の甘さと彼女に対する父親の愛情が感じられる場面となっておりました。
死を目前にしてようやく訪れる父と娘の語らいは感動的。父親が神楽に対して厳しく接してきた理由はよくある話でしたが、退魔師として自分の感情とどう向き合っていくのかという問いかけは、なかなかに重いものがありました。暗黒面に墜ちた黄泉や、過去に大切な人を手にかけたと言い、黄泉との戦い際して指輪を身につける室長といった他の人物たちとの対比が印象的で、黄泉との戦いを通して神楽がどのような道を選ぶのかが気になります。
室長の隠し武器の数々や車椅子によるアクションは、意外な人物が見せる意外な一面といったところで痺れたけれども、彼女に再三追い詰められながらも復活してくる黄泉の方が一枚上手といったところ。
前半と後半の二つのバトルがそれぞれに特徴のあるものとなっているのが飽きさせない作り。作画的にも力が入っていて見応えがありました。
次回はいよいよ最終回となっているわけですが、原作の前日譚という設定上、物語の着地点は見えているわけで、どのようにそこまで持って行って行くのかに期待。