WHITE ALBUM 第4話「想像を超えてわかり合えてるって、 感じる時がある。逆の時も多いけどね」

携帯電話の普及ですっかり絶滅した感のあるすれ違いドラマが繰り広げられるわけですが、その携帯使えば一瞬で解決するのに感も含めて、なんとも言えないもどかしさがありましたよ。
すれ違いが生じた理由がちょっと分かりにくかったんで整理してみると、理奈が自分が冬弥と会うために待ち合わせ時間を勝手に1時間早めたら、寝ぼけてた冬弥が時間が早まったことだけ覚えててその時間に本来の待ち合わせ場所である高校の近くの駅へ。由綺が見つからないので高校で待つことにしたら、由綺が本来の時間通りに到着。高校にいた冬弥は、理奈が場所の変更も伝えていたことを思い出して、そこに向かうことで、高校に向かった由綺と行き違いになって後はグダグダといったところかなと。
冬弥が幸運の女神と仰いだ、理奈と駅でぶつかった女の子が、由綺とのすれ違いを生み出しているのが皮肉でもあり先の展開を示唆するようでもあり。でもそれによって生じた焦りが、冬弥を部屋に上げるという由綺の行動を招いているわけでもあって、その出来事が二人の距離を引き離す方にも縮める方にも作用しているのが興味深いところ。すれ違いの原因を作った理奈が、一方でレッスンを無理に入れたり引き延ばしたりで、二人の時間を作るために協力しているのも、由綺と冬弥に対する微妙な立ち位置を反映しているようでした。
駅でぶつかった女の子が、冬弥の顔を見て見せる何かに気づいたけれどもそれを隠して何故か怒るみたいな表情の変化が丁寧でよい仕事。母校を訪れた冬弥と由綺のそれぞれが、二人のなれそめをはじめとする高校時代を回想するのは、二人のキャラクターや関係を補強するものとなっておりました。