鉄のラインバレル 第24話「鋼鉄の華」

主人公が世界を守るために命をかけて、その仲間たちも、命を力に変えて彼を助けるとい
うことで、最終回らしい最終回でしたよ。命を捨てたはずなのにみんな生き残ってハッピーエンドを迎えるあたりも含めて。
作中で何度も問われていた「正義の味方」であることについては、皆から求められることが条件として語られ、浩一がそれを実践することが結論となっていた模様。正直、彼の活躍も加藤たちが汚い仕事をしたからこそ成り立つもので、そんな単純なものではないような気がするわけですが。まあとりあえずは結論を出しながらも、時としてそれに反することをやらなければならないことを仄めかすことで、見る側に考えさせる部分を残したのかもしれませんが。
全体を通しての感想としては、登場人物が多かったわりに、浩一や石神、加藤以外にキャラが立ってる人物が少なかったなぁと。JUDA側のファクターがマキナに乗って戦う理由や、加藤機関の幹部たちが加藤の考えに何故同調していたのかも深く掘り下げられなかったし、浩一をめぐる恋愛関係も特に発展することもなかったしで。2クールという枠でそれらを消化するのは無理なのかもしれないけれど、だったら人物を整理して各人物を掘り下げた方が話に深みが出たんじゃないのかなぁと思いました。
終盤における、敵側の悪行が世界を守るための行動で、真の敵に対して共闘するというどんでん返しについても、やってることの大きさのわりにはイマイチ突き抜けたものがなく。
結局は、共通の敵に対して敵だった相手と手を結ぶというよくある展開の域を出なかったのでそれだけで終わってしまいましたよ。 
CGによるメカバトルは手描きでは出せないスピード感がありましたが、反面タメがないせいか巨大ロボットに必要な重量感が感じられなくて物足りなくもあり。あと、頬のジグザグ*1がカットによってあったりなかったりするのが妙に気になったり。
卑屈な人物として登場し、途中で増長してDQNになりかけた主人公が、最後はちゃんと成長して世界を守って終わらせてくれたので、その点は良かったです。

*1:キャラクターデザインの人が以前担当していた別の作品からファフナー線と呼ばれてるらしいです