機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 第25話「再生」

00ガンダムvsリボンズキャノンの最終決戦が、グリグリとよく動いてかなり盛り上がる作り。死力を尽くす戦いの中、両者の機体がボロボロになっていく様子は熱いモノがありましたよ。そんな簡単にドライブを換装できるのかというツッコミどころもあるけれど、前世代の機体に乗り換えて決着をつけるというアイデアも面白かったです。リボンズの声優が偽名を使ったアムロの人だったり、その最後の乗機がご先祖様そっくりだったりするのは、本筋に関係なくてただのネタの域を出ていないように思いました。
刹那の勝利によって、人類を上から導くというリボンズの目論見は破れ、人類が自分たちで未来を切り開くということで、平和はみんなで作るんだよエンドに。主人公たちに紛争根絶という仰々しい目的を与えてはじまったわりには無難なまとめ方でしたが、まあおかしなことを言っているわけでもなく。ソレスタルビーイングがこれからも監視を続けるというのは、釈然としないところだけれども、そこら辺は放送後に発表された劇場版への布石となっているんでしょうか。
戦いの後に描かれる登場人物たちのその後は、4クールのあいだ付き合ってきただけ合って感慨もひとしお。コーラサワーが当然のように生きていたり、マネキン大佐と結婚したりは、これが見たかったんだよとうれしくなってみたり。
 
・まとめ
紛争根絶という明確なテーマが掲げられていたわりには、迷走していた印象が強く。最終的には人々が未来を変える意志を持つというところに落ち着いたわけですが、正直イノベイターとい共通の敵を用意したおかげで何とかまとまったように思いました。一期のように、誰が悪いというわけでもなく、個人の力ではどうにも出来ない大きな流れで争いが起こるみたいな現実に即した展開も見たかった気もするところですが、まあそれだとお話としてまとまらないのかなと。
ツインドライブから放出されるGN粒子によって、人々の意識が繋がるという便利設定によって、全人類が分かり合うみたいな方向に持って行くことも出来たんだろうけれども、あくまでメインの人物たちの問題解決に限って使うのは節度があるといえばそうなのかもしれず。でも結局何だったの感もあるので微妙なところ。
あと一期からの人物は皆キャラが立っているのに、二期から出てきた人物たち、特にイノベイター軍団のキャラが薄く、しかも彼らが出てきたせいで一期からの人物たちの出番が削られて、キャラクター的な観点からも失速してしまったのが残念。
近年、ロストテクノロジーとなりつつある手描きのロボットの活躍を毎回見せてくれたのは贅沢な作り。またCGによるGN粒子は美しく、手描きとCGが組み合わされることで、新しい映像を作り出しているのも印象的でした。