咲-saki- 第9話「開眼」

県大会決勝先鋒戦。龍門渕・井上の亜空間vsキャプテンの開眼といったところで麻雀モノとして非常に見応えのある展開。
井上の鳴きに翻弄され沈んでいた優希が、風越のキャプテンのアシストによって息を吹き返すところが山場となっているわけですが、助けたと思わせて置いて、終わってみればキャプテンの一人浮きになっているあたりが、強豪校のトップとして、他を寄せ付けない実力を知らしめる結果となっておりました。
また、開始前に優希のタコスを食べる井上と、彼女に弁当を与えるキャプテンという構図が、その後に卓上で起こることの前振りとなっているのが細かい仕込み。優希をいかに利用するかが今回の勝敗をポイントであることを印象づけつつ、優希を削るだけの井上に対して、彼女を助けつつも結局は自分の利益とするキャプテンとを対比させていましたよ。
ただ開眼したキャプテンが強いのは分かるものの、その効果はよく分からなかったりするのが気になるところでもあり。開眼直後に7ピンを切って優希の親倍をアシストする局面では、6、8ピンが彼女からは全部見えていて普通の読みでも安牌の可能性が高いことがわかるわけで、いかにも特殊能力発動みたいな感じで目を開く意味がないような。この場面では優希の視線の動きやと理牌のクセから7ピンの対子落としを読み切っていたりもするので、目を閉じている間に対戦相手や卓上のデータを集めて分析し、それが完了すると開眼して圧倒的な強さを見せるということなんでしょうか。
井上の鳴きに対するカツ丼プロと和のリアクションの違いもおもしろいところで、自分には分からないけど流れがあるかもとするカツ丼プロと、非科学的と全否定な和と、対象的の二人の発言が、それぞれの麻雀に対する柔軟性を反映しているようでもあり。踊らされているだけにも見える優希にも、合宿の出来事を思い出すという見せ場が用意されているのも良いフォロー。そしてついに衣が姿を現すわけですが、見た目お子様だったりしてもやる気を出しただけで咲を戦慄させるあたり、ただ者じゃない感を醸し出していましたよ。
予告の高目四暗刻、安目イーぺーコーの元ネタは、片山まさゆきの「スーパーヅガン」とのこと。初めてアニメ化された麻雀モノですな。