CANAAN 第1話「洪色魔都」

第1話ということで、物語に関わる人物たちのとりあえずの顔見せと、ド派手なアクションで、作品の方向性を印象づける作り。
人物については、カナンと呼ばれる女性を中心として相関関係が築かれていることと、彼女がかぶり物をした人たちと戦っているらしいことが分かるくらいで、細かい点については徐々に明らかにしていく構成になっている模様。とりあえず全裸で応対する秘書の人がインパクト大でした。
アクションシーンは、よく動く作画に加えてその組み立てや状況設定がよく出来ていてかなりの見応え。驚異的な身体能力を持つカナンに、思わず見入ってしまいましたよ。
また、大きな祭が開かれている街を舞台としているわけですが、画面を埋めつくさんばかりの群衆や大がかりな出し物により熱気を伝えるものに。その圧倒的な画面密度はTVアニメでは滅多にお目にかかれないレベルの映像となっておりました。
祭の様子を見たカメラマンの女の子が、生きる力に満ちているという意味のことを言う一方で、同じ祭という場所において相棒のジャーナリストが、見えるはずのものを見ていない、という彼女自身の言葉を繰り返すのが印象的。祭に象徴されるモノに両義的な意味を与えつつ、それが物語のテーマとなっていることを思わせるものでした。