狼と香辛料II 第4話「狼と浅知恵の末路」

追い込まれたロレンスの逆襲の巻。
追い込まれたというよりもむしろ、惰性の上にあぐらをかいていたら、いつの間にかはまり込んでいたような気もするところですが、アマーティに対して黄鉄鉱の信用買いを持ちかけつつ、裏でその暴落を画策するということで、商人らしい勝負となっていましたよ。
周囲を威圧するかのような殺気を放ちながらアマーティを探す一方で、いざ本人と交渉する段になると、柔らかい雰囲気を作るのはプロの仕事だなと。渋るアマーティに対して、自分とホロの仲を誇示するような発言で挑発して契約を取り付けるあたりは、商人としての経験の差を伺わせるやりとりでした。
黄鉄鉱の買い付けをアテにしていた知り合いに断られるあたりは、あいかわらずツメが甘いわけだけれども、そこから錬金術師の名前が出てきたりして意外なところで意外な人物に繋がるのが面白かったですよ。
ホロがロレンスに対して、アマーティの資金を記した手紙で支援すると同時に、サインの入った結婚誓約書を用意したりして、彼を倒すことで自分の存在価値を示せと言わんばかり態度を示すあたりは、やっぱり彼女の方が一枚も二枚も上手というか。前回取り乱したことも、計算尽くのように思えてしまうわけですが、そこら辺の底の知れなさが彼女の魅力でもあるわけで。