君に届け 第7話「土曜の夜」

爽子たちが真田の部屋に集まって他愛のない駄弁りに興じる話。これまでは学校における描写が中心となっていたわけですが、プライベートでの交流も描かれることで、噂の件を経て、爽子と吉田&矢野、さらに風早と真田との関係が、より親密になったことを印象づけておりました。友人同士なら当たり前に行われることの一つ一つに、爽子が感動することで、見ている側としてもその大切さみたいなのを再認識させられる作りになっていましたよ。
電話をもらった瞬間に飛んでる風早の必死さや、吉田と矢野から爽子のことをつつかれて赤面する様子がおかしいところ。これだけ露骨な態度だと普通に気付かれそうで実際周囲は気付いているわけだけれども、当たり前の友達つきあいに感動するレベルにある爽子には伝わるわけもなくと。ここら辺のじれったさはラブコメらしいところで、思わず顔がニヤけてしました。
もともと二種類の絵柄を使い分ける作りとなっていたけれども、女性陣の後ろで背景化している真田をはじめとして今回は特に簡略化した方の絵柄が多かった印象。ストーリー的な山場を越えた後ということで、作画的にも一休みして制作スケジュールの調整をしているのかも知れませんが、同時にくだけた雰囲気が醸し出されているわけで、制作的な意味での力の抜きどころとストーリー的な意味でのユルさが上手く噛み合っていたように思いました。