とある科学の超電磁砲 第14話「特別講習」

レベルアッパー事件のもう一つの解決編。佐天さんをはじめとするレベルアッパーの使用者を集めて特別講習が開かれ、能力開発の基礎やら、それを獲得するための修練やらが行われる話でしたよ。
午前中の小萌先生の講義はうわの空で、午後の持久走に至っては懲罰として受け取りと、学生たちには講習の目的がイマイチ伝わらずに話が進むものの、佐天と姐御の人のちょっとした対決や、その後の小萌先生の言葉、そして結果としてほんの少しだけ良くなる試験の結果ということで、着実に努力を重ねることが大切みたいな講習の意義が示されておりました。
レベルアッパー事件が起きた原因には子供たちを犠牲にした人体実験があり、それには学園都市の大人たちの非人道的な面が現れていたわけですが、今回の話では、道を誤った子供たちを罰するのではなく道を示そうとする大人の姿を描くことで、学園都市のもう一つの側面が描かれているように思いました。
派手な展開はなかったけれども、大きな事件を表面的に解決するだけではなく、丸々一話を費やしてそれに関わった人物たちのその後にまでフォローを入れるところに、作り手の誠実さを垣間見ることが出来ました。水着回でワンクッション置いてから、こういう話を持ってくる構成もよく考えられている印象。
眉毛の話の時の女の子も再登場。彼女と佐天がアナログな手段で文通している事実が明かされるのにはちょっと笑ってしまいましたが、終わり際に佐天に対する彼女の尊敬が語られ。また佐天も持久走を最後まで走っていた少年に対して同様の気持ちを抱いていることが仄めかされることで、それと意識はしなくてもお互いに支え合っているみたいな、いい話としてまとまっておりました。
ただ最後の、佐天とその少年のセリフのシンクロする場面はフラグっぽく思えたりもして、個人的には見なかった事にしておこうかなと。