デュラララ!! 第3話「跳梁跋扈」

話の中心が再び帝人に戻り、彼の視点から池袋の街とそこで生きる怪しげな人々を描く話。彼の行動に、アフリカ系ロシア人であるサイモンのナレーションをかぶせることで、枯れた大人の視点みたいなものが加わっておりました。前回はナレーションがちょっとうるさく感じたりもしましたが、ナレーションを担当する人物を毎回変えることで物語を複数の視点から語る、という意図があるのかなぁと思えてきたりもして、そうだとすると面白い試みなのかなと。
飄々としたイザヤと直情型の静雄と、どちらも人間として持っていてしかるべきブレーキが壊れた人物でありながら、対象的なキャラクターとなっているのが面白いところ。二人が再会するくだりは、いきなりゴミ箱が飛んできて何事かと思っていたら、過去の因縁から一触即発みたいな緊張感に覆われ、そこからダラーズを名乗るチンピラとの乱闘となって、さらにナレーションを担当していたサイモンまで乱入するということで、意表をつく展開の連続で、大きな盛り上がりを見せてくれました。
これまでにも何度か名前の出ていたダラーズと呼ばれる集団が、はじめて実体として現れるわけですが、今回のそれはどう見ても名前を借りて虚勢を張るチンピラにしか見えないわけで、実のところ名前だけが一人歩きしている存在だったりするんでしょうかね。
帝人眼鏡っ子が、一緒に逃げた後に見つめ合ったりして、いかにもな雰囲気を出しも何もないまま終わったわけですが、この二人の今後についても気になります。