ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド 第3話「ティーンウルフ」

統治者としての側面が描かれることでミナという人物が掘り下げられる話。
主人公と同じ学園に編入する件は、権力にモノを言わせたワガママの類かと思いきや、自分の通う学園を自分で用意していたという周到さが面白かったですよ。
そしてその件と彼女がヴァンパイアであることが生徒会の反発を受けるわけですが、アキラをダシにすることで対応を先送りに。一方でバンドの件で政治家たちと交渉するに当たっては、国の内部に入り込む事で検討の余地のない状況を作り上げた上で、二者択一を迫るということで、彼女の幼い外見に似合わぬ巧みな政治手腕が描かれておりました。
ミナが国を左右する交渉に臨む最中に、主人公であるアキラが学園で追いかけっこをしているあたりは、二人の住む世界の違いが浮き彫りにされていた印象。終わり際に、アキラがミナをからかったりミナがふてくされたりするあたりは、お互いにとって素の自分を出せる存在ということで、世界の違いを越えたふたりの結びつきの強さみたいなのを感じさせるものでした。
政治家を手玉にとる老獪さと、主人公が大切な記憶をなくしていると知って涙ぐんだり、それがウソだと分かってむくれたりするような子供っぽさを併せ持つあたりが、ミナというキャラクターの魅力なんだろうなと。
カメラが突然人物に寄っていく演出が多用は、ホラーものっぽい雰囲気を出していたようにおもいました。