刀語 第1話「絶刀・鉋」

西尾維新の小説をアニメ化する西尾維新プロジェクトの第二弾。第一弾にあたる化物語の大ヒットが記憶に新しく、本作にも何かと期待をしてしまうわけですが、化物語と比べると普通な作りで、個人的にコレというものが感じられませんでしたよ。
内容としては、虚刀流の使い手である主人公の元に奇策師を名乗る少女が現れ、共に12本の刀を探す旅に出るということで、第1話なので虚刀流や12本の刀といった物語の基本となる設定の紹介が中心に話が進むといったところ。部分部分では笑えたりもするところがありましたが、全体としては、そればかりを聞かされていた感じでちょっと厳しかったかなと。ただでさえ一時間枠で放送時間が長いのにこれでは、集中力を維持することが出来なかったですよ。
キャラクターデザインはシンプルで、原作を踏まえつつ動かすことに重点を置いているのかと思っていたものの、実際にはバトルをはじめとしてこれといって目を引くようなパートは見あたらず。むしろそれによって、会話による設定語りにおいて、顔のアップの切り返しを延々と続けたりする場面の単調さを増しているように思いました。
主人公の一族の意外な欠点が勝利の鍵となるあたりは、派手なバトルを期待していた向きには肩すかし。奇策師の少女の、肝心なところで抜けているあたりにも脱力するわけだけれども、ここら辺は原作者ならではの味といったところでしょうか。
期待とのギャップのせいか辛めの感想なってしまいましたが、まあまだ1話なのでこれから盛り上がることに期待したいと思います。
あと、関東ではこの作品とソ・ラ・ノ・ヲ・トの放送時間がかぶっていたりして、どちらもアニプレックスが製作に関わっているのに、それはどうなんだろうなと。深夜アニメは放送すること自体が作品の宣伝なわけで、バッティングさせても得なことなんて何もないはずなのに、どちらかをズラすとか出来なかったんでしょうかね。