デュラララ!! 第5話「羊頭狗肉」

今回のナレーション担当は紀田正臣ということで、彼の視点から帝人や杏里、そして池袋という場所が語られる話。女と見れば声をかけるみたいな軽い行動とは裏腹に、帝人に対する友情や、それ故に彼を裏の世界に近づけまいとする気持ち、そして彼自身がかつてはそれに関わっていたらしいことが仄めかされるということで、キャラクターとしての深みを伺うことができました。病院の少女についても気になるところで、この先明らかになるであろう彼の過去について期待を持たせてくれますよ。
公園での会話では、鋭かったり本人も照れるくらい真っ当なことを言ったりする帝人の姿を描きつつ、彼と杏里の間にフラグが立っていたのかなと。引き立て役云々のくだりで、話を聞く側があえて口にしなかったのに、本人がそれを認めてしまうのが意外でしたが、そこから、杏里が友人に依存していたことが語られ、それが帝人と正臣の関係とも重ねられるあたりは興味深いものでした。
切り裂き魔の件は首なし妖精に続いてもう一人の怪人が追加といったところですが、セルティが自分のことを棚に上げてビビリまくるのがおかしかったり。また杏里の友人についても、ストーカーとストーキングされる側の関係だったらしいのに、愛の逃避行をする関係になっているのが引っかかるわけで、人間関係や事件の謎が同時進行で大きく広がっていく作りとなっておりました。
主要な人物たちがチャットに集うあたりは、「どこかで繋がっている」という正臣の言葉どおりとなっているわけですが、これも作中で大きな意味を持つことになりそうですよ。