アニメ版の「惡の華」の作画をアレにした意図について考えてみる

まあ狙いは分かるんですよね。
今時文学に傾倒しちゃうような中学生である主人公が世界に対して抱いているであろう違和感を視聴者に追体験させるという意味で。
わざわざ実在の役者に演技させた実写を用意し、それをトレスしてアニメにするという手法によるリアルな動きと、アニメ塗りによるフラットな質感によってアンバランスな印象を与えようとしているんでしょう。それによって主人公が抱く世界に対する違和感を、情報量の狂った映像による違和感という形で視聴者に追体験させているわけです。
とはいっても、放送後のネットの反応を見た感じでは、違和感についてはストレートに伝わったものの、そのまま拒否感へと繋がった人が多かったようで、そればかりが話題になっている模様。アニメはこれまで、可愛い女の子といった見た目の楽しさが追求してきたわけで、それを差し置いて変な絵で鬱屈した主人公の追体験とかやられても、そりゃ伝わらないよな、と。そもそも原作のほうは適度に漫画的なデフォルメされた絵柄で話を進めているわけですし。
結局のところ、アニメ的でない手法を試みたものの従来の枠からはみ出しすぎていて拒否感のほうが大きかったわけですが、一方で、こういった試みが放送にまでこぎつけちゃうあたり、まだまだアニメというジャンルにも勢いがあるんだなぁと安心しましたよ。

ムシブギョーのアニメが夕方放送なのに乳揺れやら褌チラやら粘液プレイやらといろいろがんばってて気分がいいので、久しぶりに更新してみましたよ。