初恋限定。 第9話「その思い出には満開の」
いつものコメディ色は控えめに、初恋のタイトルにふさわしい切ないエピソードになっていましたよ。
中学生組の千倉名央の当番回ということで、美術部に所属する彼女と、彼女が目標とする絵を描いた先輩が、共同で絵を描く中で恋心が芽生えるみたいな初々しいお話。
絵に対する情熱が二人を結びつける一方で、それ故に先輩が自分の選んだ道のために旅立つというのが青春ものらしい作りとなっていて、二人が一緒に描いた絵に、去っていく先輩が最後に描いたものが明らかになる場面は、なによりも彼の気持ちを代弁しているようで感動的でした。
作画的にはもちろんのこと、カットの一つ一つが丁寧に作られていた印象。千倉が手紙を読むところからの、桜の花をモチーフにした演出が素晴らしかったです。
サービス面ではこれといったモノがなかったけれども、まあ今回みたいな話で入れられても、自分が汚れていることを自覚させられるだけなので無しで正解かなと。
二人の話の合間に、バレンタインの件の後始末をキチンとつけているのは細かいフォロー。同級生のメガネ君はいいところなしでしたが、ここからどう動くかで男としての真価が問われるわけで、彼にもがんばって欲しいところ。
Phantom 〜Requiem for the Phantom〜 第10話「終幕」
アインとツヴァイが共に銃弾に倒れるということで、物語における大きな転換点。
アインを連れ戻すことを願いながらも、自分の銃弾によって彼女を傷つけ、自身もまた撃たれるというのが辛い結末。そしてツヴァイに心を開きながらも、アインが自分を道具として扱うサイスを身を挺して庇うのもまた哀れ。
予告によると、とりあえずツヴァイは生きているようなので、すべてを失った彼がどのような道を歩むのかという展開になるんでしょうか。
ツヴァイがサイスを追いかけ回すあたりは、弾丸が一発しかないから確実に仕留めしているとも解釈も出来るわけですが、お約束すぎるというか、どうしても早く撃てよとか思ってしまったりして緊張感が続かないなぁと。
あと、ツヴァイの憎しみがサイスに向かうのあたりも、視聴者的にはコレまでの描写からアインが彼の洗脳を受けていることが分かるわけだけれども、ツヴァイがそこら辺を知る描写が省かれていたので、彼の心の動きが分かりにくかったように思いました。