桜蘭高校ホスト部 第24話「そして鏡夜は出会った」

鏡夜と環の出会い編。ほぼこの二人だけで進むというなかなか濃い話。
三男という立場のせいで自分の限界を勝手に決めてスレていた鏡夜が、環に振り回されてるうちに変わっていく様子が丁寧に描かれておりました。ちゃぶ台返しから本心をさらけ出す場面がなかなか熱くて、「それが本当の顔か」とうれしそうな環も印象的。
鏡夜の鬱屈した心理を服を使った暗喩で見せるのが上手くて、ここら辺は脚本の榎戸洋司ならではといったところ。詰め込みすぎで姉には全く収拾がつかなかったタンスの中の服が、北海道旅行の件で環に対して怒る場面では、出しっぱなしで部屋中に散らばっているという。環と出会ったことで鏡夜の中で押さえつけられていたものが、少しずつ表に出ていることを暗示しているようで、それでも自分で整理したのかハンガーに吊るされたりして、それなりまとまっているあたりが彼なりに整理しようとしていることの現われなのかなと。彼が描いていた絵が額縁からはみ出して巨大な花になっているのも、開かれた心を象徴するいい場面でした。