ハチミツとクローバー2

・まとめ
一期のギャグの多い軽いノリが好きだっただけに、二期の鬱々とした展開はちょっと辛かったですよ。でも終わってみればさわやかな印象で、鬱々とした展開も登場人物たちが悩み自分の進むべき道を見つける過程を見せるためには必要だったんだろうと思いました。はぐの負傷あたりは、話をまとめるための強引な展開のような気もしましたが、メインだけでも8人いるのに、それぞれの登場人物の抱える問題を描き、その解決の方向をきちんと示してみせる物語の運びには正直感服いたしました。青春群像劇として非常によく出来ていて、たいていはアニメの方だけで満足してしまうんだけれど、これは原作も読んでおきたいと思わせるものでしたよ。
しかし、はじまったころは保護者として振舞っていた花本先生まで、はぐ争奪戦に参加するとは思いもよらなくて、それが一番のサプライズ。まあ考えてみると、親友に死なれて好きな女性も救えずと、どん底にあった彼の支えとなったのがはぐなわけで彼女に惹かれるのもアリなのかなと。ストーリーを進めるうちに大きな役割を担うようになって、原作者の思い入れが強くなった結果なのかもしれませんが。
作画はシリーズを通して高水準で、ボロの出やすい日常的な仕草を3クールに渡って、崩れることなく丁寧に見せてくれたのが素晴らしかったです。重かったりクサかったりする場面の直後に、それを相対化するツッコミが入るのが印象的で、これのおかげで見る側が適度な距離で作品を楽しめむことが出来たように思いました。