あさっての方向。 第12話「ここにいること」

収まるところに収まったという感じでキレイにまとまった最終回。尋、椒子、網野弟のそれぞれが、からだへの気持ちを伝えることで、罪悪感に囚われた彼女を解放するのは、なかなかいい話でしたよ。ペンションを旅立つ時の、話の筋は合っているのに人物の配置が微妙に違っている説明が可笑しく、エピローグも短めだったけれど、登場人物たちのその後が気になるものとなっておりました。初登場の時に「今を生きる」と言っていた琴美が、からだと椒子に願い石をもたらすのが印象的。
 
・まとめ
とにかく作画が素晴らしかったです。特に女性の体については並々ならぬこだわりが感じられて、ごく日常的な場面で特に媚びたポーズをとっているわけでもないのに、色気を漂わせているのにはたまらないものがありましたよ。。海辺をはじめとする風景の描写も、夏の空気が伝わってくる素晴らしいものでした。
一方で、物語としては、都合のいい出来事が次々と起こる展開が気になって、作り物感のない人物や風景と上手く噛みあってなかったような気が。まあ大人が子供になって子供が大人になる話で、何を言ってるんだと言えばその通りなんですが。それぞれが勝手に思いを溜め込んでズレの生じた関係が、話し合うことで解決するというのも悪くはないけど、さすがにそれだけだと盛り上がりに欠けるように思いました。