がくえんゆーとぴあ まなびストレート! 第12話「桜色の未来たち」

学園を卒業してそれぞれの道へ進む5人の姿を描く最終回。中でも一番たよりない感じだったみかんが、自立するために留学するのが印象的で、反省会で「みんなといっしょにいたい」と泣きじゃくる彼女に対し、まなびが首を振って後押しをするところから、空港でおなじみのポーズをキメてからそれぞれが振り返って歩き出す場面が、5人の友情と旅立ちを描く素晴らしい出来栄えとなっておりました。
ただ最後にOPの落書きに繋げるのはちょっと苦しく、これだけ盛り上げておいて1年と数ヶ月で再会ではちょっと拍子抜けっぽい感じもするんだけれど、まあいつでも一緒にいるということを言葉どおりに見せたのかなと。落書きは学校で得たものに、色をつけていくということを象徴するものだったんでしょうか。
 
・まとめ
作画や演出が高いレベルで、全体を通して見ごたえのある仕上がり。微妙な表情の変化や仕草の描き方にこだわりが感じられるものとなっていて、特に座り方にキャラクターの個性が反映されていたのが細かい仕事。超スローモーションを長回しでやったりとよく分からないところもあったけれど、まなびのキラキラワクワクなイメージを見せる派手な演出も面白かったですよ。
作中で何度か問いかけられていた「学校へ行く意味」に対し、みかんをはじめとする登場人物たちが共に学園祭を成し遂げ友情を育んでいく姿を通して設定したテーマをキチンと描いていたのが好印象。製作者が作品に対して真摯に取り組んでいたことを感じさせるもので、タイトルにもあるようにまっすぐな青春ストーリーとして爽やかな視聴感が心に残る良い作品でした。