コードギアス 反逆のルルーシュ 第23話「せめて哀しみとともに」

ユフィの死を契機に物語が大きく動く前半の締めにふさわしい怒涛の展開。
虐殺という不本意な結果をバネに一気に反乱へと持っていくあたりが、ルルーシュの揺らぎのない決意とそれに裏打ちされたを決断力を描いているわけですが、同時にC.C.の前で見せる後悔とそれを受け止める彼女とのやりとりが、彼の弱さを見せるものとなっていて人間的な魅力を感じさせるものでした。
合衆国設立宣言とユフィの今際の際を交互に見せるくだりは、コントラストのきいた印象的な場面で、彼女がスザクを前にしてギアスに抵抗する姿が切なかったですよ。ユフィと入れ替わるように神楽耶を前面に出してくるのも巧い見せ方。
ユフィの名を騙ってルルーシュに電話をしたスザクとの会話も意味深で、おそらくは新キャラのV.V.から真実を聞かされたんだろうけれど、その冷静な語り口が逆に彼の怒りの大きさを感じさせるものとなっておりました。
ジェレミアの復活にヴィレッタのピンチにニーナのすごい顔にと目が放せない展開を見せつつ、とりあえず今回の話で前半戦は終了。2回の総集編を挟んだりして実質的な話数は当初の予定より少なく、そのせいか、時々強引な展開が気になることもありましたが、続きが気になる巧いまとめ方でしたよ。一話を見たときは、ルルーシュの言ってる事がストレートすぎて青臭いようにも感じましたが、それ以降は彼を中心とした群集劇として楽しめるものになっていたのはうれしい誤算。夏の特番や秋からの後半にも期待したいところ。