電脳コイル 第17話「最後の夏休み」

小学生にスク水というその筋にとってはたまらない組み合わせのサービス回かと思っていたら、いい雰囲気になるヤサコとハラケンにイサコの子分対サッチーのバトルにイサコに取引を持ちかけるハラケンにと、普通に本筋に関する見せ場が盛り込まれた展開。
図書館の前でヤサコとハラケンが会話をする場面は、表情の変化や視線の動きから心の動きが読み取れる丁寧な仕事となっていて、夏休みを楽しもうと言うハラケンが時折辛そうな表情を覗かせたり、遊園地に行く云々の話のあと、ヤサコの視線を避けるかのようにハラケンが顔をそらしたりするあたりに、カンナのことを吹っ切れていない様子が伺えるようになっていましたよ。言葉とは逆の感情を仕草で伝える演出とそれを支える作画が素晴らしいものでした。
サッチー対子分の戦いはダイナミックな動きが楽しく、これまで追い掛け回されるだけだったサッチーを足止めするあたりは、ヤサコのもとで彼らも成長していることが分かるものとなっていましたが、最後にヘタレるあたりは、やっぱりそういう役回りなんだなぁと。オバちゃんが5体のサッチーを従えるところがカッコよかったんだけれども、彼女が止めようとしているイサコに甥であるハラケンが近づくのが皮肉な展開となっておりました。