天元突破グレンラガン 第27話「天の光はすべて星」

アンチスパイラルとの最終決戦は精神論をセリフでぶつけ合うといった感じで、内容的にはイマイチ乗れないものがありましたが、グレン団のメンバーが決め台詞を吐くあたりは熱いものがありましたよ。作画は大変力の入ったもので、最終回にふさわしい迫力のあるロボットバトルだったけれど、ポケモンチェックのせいかところどころ見づらいところがあったのがもったいなかったです。
銀河を投げつけたりするあたりにはバカバカしいまでのスケールの大きさで、アンチスパイラルを倒す場面で天元突破グレンラガンから中のロボットがマトリョーシカみたく次々と出てくるのが意外な展開で面白く。アンチスパイラルの言う螺旋族の宿命をなぞるかのようにグレンラガンが肥大化して来たわけですが、最後にそれらをすべて脱ぎ捨てその核にあるもので、アンチスパイラルにトドメを刺すというところに、この作品のテーマが集約されているようでした。
ニアが消える場面は苦く、その後の世界と登場人物たちを描くエピローグは定番ながら物語を締めるのにふさわしく。歳を重ねたシモンとロシウの声をそれぞれのかかわりの深い人物と同じにするのが渋い演出でした。
・まとめ
話の展開が荒削りで、終盤だけでもキタンをはじめとするグレン団の大量死とか宇宙を滅ぼす螺旋族の宿命を勝手に理解するシモンとか、いろいろと引っかかるところがあるんだけれども、まあ作品の方向性が理屈を勢いでぶっ飛ばせみたいな感じだし、細かいことを気にするのも野暮ってもんなのかなぁと思いつつちょっと冷めてしまったり。地下の穴倉から地上へ、そして地球の命運をかけた戦いから宇宙のあり方へと話のスケールが次々と大きくなっていくのは圧倒的でしたが、やっぱりやってることは勢いで何とかする、を繰り返してるだけなので、個人的にいまいち共感できなくて話に入り込む事が出来ませんでしたよ。熱い台詞回しや迫力のあるロボットバトルと見せ方は力が入っていただけに残念でした。