ひだまりスケッチ 特別編

・前編「そして元の位置に戻す」
特別編ということで水着サービス大増量といったところ。メインの4人だけでなく、吉野屋先生や大家さんまで見せてくれるのがお得感がありました。
実写の爆発を取り込むのは、ぱにぽにだっしゅ!や絶望先生といったシャフト作品でも使われる恒例のネタだったりするわけですが、アバンでいきなり爆発して、何事かと思う間もなく、にうめ先生の一言でなかったことにするのにはびっくり。校長が大家さんにあいさつをする場面での動きが無駄にダイナミックさに笑いました。
ドットをかぶせたり画面の色調を弄ったり場面を切り替えるときにアイキャッチを挟んだりするおなじみの演出が楽しく、水を張った風呂に落とされたスイカが沈むところをスイカの視点?から見せる演出が印象的。プールで眠り込んだゆのを水に浮かべるといういたずらが、彼女が泳ぐ練習をするきっかけになるというのが、ちょっといい話でしたよ。
・後編「そこに愛はあるのか?」
ヒロにラブレターが届くということで、この作品にしてはめずらしく話が色恋沙汰に。紗英が狼狽しまくる様子に顔がニヤけるのが止まらなくて、途中で本人による自己分析によって寂しかったからとされるわけですが、それすらも好きな子を男に取られそうになったからみたいな感じで、百合的な妄想が膨らむものとなっておりました。他人のことなのになぜか胸を高鳴らせるゆのや淡白な宮子といったそれぞれの反応にキャラの特徴が出ていましたよ。
後半に入ってすぐに事の顛末が明かされて、それについての感想や4人の恋愛観みたいな方向へと話が広がるわけですが、アパートの一室で延々と繰り広げられるとりとめのない会話を、テンポのいいカットの切り替えや画面の端に遊びを入れることで退屈させずに見せるのが、あいかわらず見事な手際となっておりました。