ARIA The ORIGINATION 第9話「その オレンジの風につつまれて…」

アリスの昇進試験。第2期で灯里が試験で通ったのと同じ田園地帯の運河の風景がなんだか懐かしかったりしましたが、最後に下される試験の結果には驚いてみたり。確かに天才肌のキャラクターとして登場はしたものの、灯里や藍華と馴染んでからは3人でマッタリ練習をしているところしか印象に残ってなかったので、いつの間にやらという気もするんだけれども、作中のセリフでもあったように彼女たちとの交流を通して、笑顔や観光案内といった精神的なものが要求される部分で成長したということなんでしょか。最後の仕上げとしてアテナの言葉によって苦手な歌を克服するあたりは、人との関わりによっていい方に変わっていくという、この作品らしさがよく出ておりました。
卒業式の後で灯里たちに迎えられる場面やアテナを客として迎えるところで見せる笑顔をはじめとして、これまで無表情系だったアリスが全体的に表情豊かに描かれていたのが印象的。「アテナといる時は時間が止まる」というセリフは、アリスが一人前となることで、その時間が記憶の中だけのものとなることの予兆といったところ。ゴンドラが昇ったところでの街が夕焼けに染まる場面が大変美しかったです。