ソウルイーター 第29話「復活のメデューサ!〜蜘蛛と蛇、因縁の再会?〜」

メデューサ復活の巻。肉体を破壊された彼女が、女の子の体を乗っ取るということで、見知ったはずの人間が、いつの間にか別の人間と入れ替わっている的な不安感を煽る演出が随所に見られましたよ。
女の子がリンゴを取るTVの画面は、蛇にそそのかされ、リンゴを食べたことから人間の堕落がはじまったという聖書の逸話を思い起こさせつつ、延々と同じ場面を繰り返すことで、何とも言えない不気味さが醸し出されておりました。
女の子の足もと、特にサンダルの扱いも興味深いところで、家を出るときにわざわざ脱ぎ捨てたり、その後裸足で歩いたりするあたりは、完全に別の人格として生まれ変わったことを印象づけるものでした。
足の指がウニウニと動くところや、アラクネが食事をする場面で、子分たちが皿と壺を取り替えるという意味があるようなないような行動も妙に引っかかりましたよ。
母親の手料理に対し、期待するかのような態度を取っておいてから、つまらない味と言ってのけるのは、メデューサという歪んだ人物を象徴するかのようなセリフでした。
今回の絵コンテを担当したのは幾原邦彦セーラームーン少女革命ウテナで独特な世界を見せてくれたものの、しばらく名前を見なかったんですが*1、その映像センスは健在といったところ。

*1:のだめカンタービレ一期のOPを手がけたり、絶望先生エンドカードを提供したりして多用ですが、アニメ本編にかかわるのはトップをねらえ2の2話以来でしょうか?