鉄のラインバレル 第6話「明るい夜」

主人公たちの歓迎会を軸としたギャグ回。
緊急搬送される浩一のアバンからはじまるのは、緊迫感のある出だしなんだけれども、実はマンガやアニメなんかで良くある大げさな表現であることが分かるのが小技が効いた作りで、繰り返しギャグとして何度か使っておいて、最後に社長と一緒に搬送されるオチがつくのも面白かったですよ。双子の姉に対する浩一のフラグ立ては露骨すぎ。
少し深読みしてみると隠し芸という形で、登場人物たちのズレたキャラクターが表れていたような気も。誰も聞いてないネタを披露するサトルとか、見た目のインパクトだけで終わる遠藤姉弟とか、芸の完成度にこだわりすぎて本番をすっぽかす怜二とか。
浩一が結局、何をやるかを決められないあたりは、正義の味方になってはみたものの何をやるべきかよく分かっていない作中での彼の立場を反映している印象。城崎によるシャレになっていない人体切断マジックは、無自覚なままに彼女が、浩一に対して過大な要求をしていることを仄めかしているように思いました。