魍魎の匣 第7話「もうりょうの事」

もうりょうについてのウンチクが面白かったですよ。
水の妖怪の類だったり死体を食らう鬼だったりと、どうにもとらえどころのない存在が、影の縁にできる薄い影というイメージを通して、この世とあの世の間にあるものの原初の姿として、統一されていくのには感心させられました。
今回も男三人で会話ばかりするというか、主に京極堂の独演会といった趣き。説明することによって、逆に魍魎の正体が分からなくなるという混乱した状況に合わせるかのように、本から抜け出した鬼たちが現実を浸食していく一方で、京極堂のアクロバティックな推論によってそのイメージが統一されることで、鬼たちが消えていくあたりは、理解することで世界の秩序が保たれるみたいな印象を与える演出となっておりました。
長いウンチクのあとで、ハコの教主とバラバラ殺人の関連が示されるあたりは、話が大きく動くことで開放感が。魍魎についてのウンチクがどのように事件と関わってくるのか気になりますよ。