とらドラ! 第9話「海にいこうと君は」

メインの5人が亜美の別荘に行く話。
大河と北村、竜児とみのりのそれぞれが二人だけの時間を過ごす機会が訪れるわけですが、緊張しっぱなしでろくに会話も出来ない大河に対して、竜児の方は、幽霊に例えたお互いの恋愛観みたいなのを語り合ったりして、距離を縮めることが出来た模様。みのりにも幽霊が見えるときが来るという竜児の言葉に合わせて彼女の口元のアップで映されるカットは、言葉には表わされないものが内面にあることが仄めかされていましたよ。さりげなく挿入される、風呂上がりの亜美が肌のお手入れしながら笑顔を作ったあとに、硬い表情になるカットも印象的。
竜児と大河が二人だけでカレーを食べた後の場面はくつろいだ雰囲気。大河が冒頭の夢について何かを言いかけるという、彼女が自分の本当の気持ちに気づきつつあることを見せる場面となっているわけですが、竜児の方はそれに気づいた様子もなくて、ここら辺の意識のズレが物語を作っていくことになりそうですよ。
終盤のホラーじみた急展開は、くっつけるために仕掛けたはずが逆に仕掛けられていたみたいな予感。
駅の待ち合わせでの無駄な芸や一人で掃除に励む竜児、北村のワカメやジワジワ来る激辛カレーと、随所に入るコミカルな場面が楽しいところ。こういったマンガチックなネタと、丁寧な描写の恋愛模様が絶妙の配分となっていて素晴らしいです。