とらドラ! 第10話「花火」

別荘話の後編ということで、洞窟探検を中心にみのりん怖がらせ作戦と謎の粘液の件の顛末を描きつつ、竜児とみのりの距離が近づいたり亜美との間にフラグらしきモノがたったりと。
洞窟探検を通して明らかになる仕掛けていたはずが仕掛けられていた件は予想通りだったりするわけですが、スパイとして動く北村の存在が面白い役回りでしたよ。
竜児とみのりが弁当を作る場面は、息が合っていてなかなか良い雰囲気。終盤の花火での会話で秘密を共有しつつ、みのりが自分を怖がらせようとする竜児の行動について興味を抱くあたりは、彼に対する彼女の感情に大きな変化があったことを印象づけておりました。実は怖い話が好きという点や前回の幽霊のたとえ話と合わせて考えると、いろいろと含むモノがありそう。二人の感情の盛り上がりに合わせるように、花火が上がるのは情緒のある演出で、同時に大河の持っていた線香花火が落ちるのは意味深なものがありました。
水着姿を見せびらかしたり洞窟で意味ありげな発言をしたりと気を惹こうとする亜美に対して、竜児が彼女自身の気持ちをと問いかけるあたりは、これまでからかい半分だった亜美との関係も変化の兆しが感じられましたよ。
別荘での出来事を通して竜児と周囲の女性との関係に大きな変化がもたらされる話となっていたわけですが、最後のスーパーで買い物云々の竜児のセリフは、日常に戻った事を象徴するといったところで、大河の不機嫌そうな態度は、その変化を本人も意識しない感じ取っていることを表しているんでしょうか。
今回もコミカルな話の中に繊細な演出が光る作りとなっておりました。