とらドラ! 第14話「しあわせの手乗りタイガー」

新年だからというわけでもないだろうけれども、大河を縁起物として扱ったりしつつ、人物たちの関係が動いていく話。
これまで校内で恐れられていた存在あった大河が、プロレスショーでの活躍やミスコンでの優勝によって見直されるわけですが、普通に人気者になるのではなくて、触ると御利益があるみたいな斜め上の方向へと受け入れられて行くのが面白い展開でしたよ。
人間関係については、大河と竜児は、とりあえず家族という扱いで落ち着いている模様。
大河は北村との関係が噂されてご満悦といったところで、珍しく自分の方から北村に話しかけるあたりは、彼女の小さな変化を感じさせる描写でしたよ。北村の方は生徒会長絡みで何かがあったようで落ち込む彼に対して、大河がどう出るのかが気になるところ。
竜児はみのりといい感じになりつつ、亜美ともフラグを立てたりして、ますます話をややこしい方向へと動かしていたり。みのりによる遊戯王パロのセリフ回しから、手を繋いだ写真を見つけて甘酸っぱい雰囲気へと急カーブを切る場面には悶絶。スーパーの安売り肉をキーアイテムとして、亜美に恋愛感情を意識させる方向へと流れていくあたりも、意外性のある展開となっておりました。独身先生を慰めたりして大人ぶる亜美を、竜児が子供扱いするあたりはさすがの包容力といったところで、亜美が惹かれるのも当然かなと。
話ごとに人物の相関関係が変化していくのが目が離せないところで、限られた時間の中で詰め込んでくることに感心。しあわせの手乗りタイガーという、ちょっと変なノリも竜児をはじめとする登場人物たちが、自分たちのあり方を考えるキッカケとして機能しているのは上手い使い方だなと。珍しく落ち込んでいる北村が、おそらくはそんなことをしても何も変わらないことは分かっているはずなのに、大河に触ろうとするのがちょっと切なかったです。