機動戦士ガンダム00 セカンドシーズン 第21話「革新の扉」

一期からの主要キャラが三人続けて退場して、シリーズも終盤になって締めに入った様子。と言っても二期に入ってからはあまり見せ場のなかった人たちなので、やっかい払いをしただけのような気がしなくもないけれども。
ホンロンについては妹のために犠牲となっただけまだマシでしたが、残る二人については、自分の人生をやり直すために多くの人間を巻き込んだり、生き残るためには何でもやると言って多くの命を奪ったりと、己のためだけに生きていた人物たちの哀れな末路とでしたよ。
復讐を遂げたルイスが、狂ったように笑ってから両親を呼びながら涙を流すという感情の変化に復讐という行為の虚しさが強調されていた印象。生きる目的でもあったそれを失った彼女のこれからを、どのように描いてくれるのかに期待したいですよ。
ブシドーの戦う理由が、愛から宿命に変わっていたのは、ネタ的なインパクトが下がってしまったけれども、トランザムによって男二人が裸で対面するのは、これまでの精神世界描写とは、また違った趣がありました。
刹那がイノベーターに進化しそうなのは驚きの展開。武力介入は布石だったとか言い出して、一期は丸々前振りかよとか思いましたが、とりあえず脳量子波によって人間同士が真に理解し合い、革新されるみたいな流れになっている模様。ここら辺は、ニュータイプという存在が物語の中心にあったファーストからのガンダムシリーズならではの伝統なんだろうけれども、今更そんな素朴に革新を掲げる展開でいいんだろうかという気もしてしまいましたよ。それを避けようとしてあのような結末を迎えるほかなかったエヴァンゲリオンの例を挙げるまでもなく、人類の革新オチが陳腐なものとなって既に久しいわけで。
まあ、まだ何話か残っているので、人類が進化して超能力で理解し合ってめでたしめでたし、みたいな話で終わることがないよう願いたいところ。