咲-Saki- 第3話「対立」

麻雀に対する熱意の差から距離のあった咲と和の関係が縮まりつつ、県大会の抽選会でライバル校の人物たちが顔見せする展開。
咲が手加減していることを見抜いたことで、和がまたしても部室を出て行くわけですが、今回はそのことがキッカケとなって、和が咲と全力で勝負することを望んでいることや咲が姉と会うために麻雀部に入った理由が語られて、二人の仲がより親密になるという。2話で咲が自宅の麻雀卓を見ながら物思いにふけっていたのは、離ればなれになった姉のことを思い出していたのかなと。
私を楽しませて欲しい発言のあとに顔を赤らめたりするあたり、百合百合な方向へと妄想が広がったり作る側としても狙ったりしてるんだろうけれども、それはそれとして一緒に全国を目指すということで物語の向かうところが明確になっておりました。並行してライバル校の顔見せをするのも上手い作り。各校とも濃いメンツが揃っていて、彼女たちがどんな闘牌を繰り広げるのかと期待を高めてくれますよ。
演出としては咲が小手返しを使い、それに和が気づくことが二人の関係が深まるキッカケとなるのが印象的。
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これが小手返し。持ってきた牌を自分の手牌と素早く入れ替え、切る牌が手牌から出るのか、持ってきたのをそのまま切るのかを他のメンツに分からないようにする技。麻雀では捨て牌がどこから出てくるのかが手を推測する重要な情報になるので、それを攪乱するために使われます。
今回の場合は、京太郎が捨てた9ピンで咲が役萬をあがっていたのに、それを見逃したことを隠すために、持ってきた5ピンを手牌から切ったかのように小細工をし、国士無双のテンパイがタコスのリーチの後であるように見せかけて彼女に振り込んだと。その後の「こりゃツッパるわな」という京太郎のセリフにあるように、彼女の国士無双テンパイが5ピンという危険牌を切ることを周囲に納得させる理由にもなっているのが細かいところですが、和だけはその小細工に気づいて終局後に出て行ってしまうという。
負けてる相手に気を使うのは家族の顔色をうかがいながら麻雀を打っていた咲らしい振る舞いですが、こんな接待麻雀を打っていたら真剣勝負を望んでいる和が怒るのも当然といったところ。まあこの件がキッカケとなってお互いの理解が深まるわけだし、小手返しに気づくのが和だけなあたり、二人の力が京太郎やタコスとは別のレベルで拮抗していることを示しているわけですが。
今回の予告パロは元ネタが分からず。聞くところによると、普通の高校生じゃない云々が「兎-野生の闘牌-」のセリフとのことですが。