青い花 第1話「花物語」

鎌倉を舞台に幼なじみだった二人の女子高生の姿を描く話となっている模様。泣き虫なふみと快活なあきらという対象的な二人の女の子が再会し、物語がはじまるということで、二人の人物描写や家庭をはじめとする環境を丁寧に見せる作り。
最初は特に特筆するべきところのない普通の人々といった印象を受けるわけですが、ふみがいとこのお姉さんに依存する様子や、その結婚を祝福するのではなくショックを受ける姿を通して、彼女が同性愛者であることが仄めかされ、物語の主軸となるであろう非日常性が浮かび上がってくるという。
ロケハンに基づいたと思われる鎌倉の情景が印象的。淡いタッチの背景や淡々としたセリフ運び、そしてピアノを中心とした劇伴によって醸し出される落ち着いた雰囲気が、同性に対する恋愛感情という普通とは少し違った気持ちを際だたせておりました。
アニメでも最近増えてきた百合風味の作品となっているわけですが、舞台を鎌倉という実在の町に特定していることや家族構成までしっかりと作り込んであるあたりに、同系統の作品とはまた違ったリアリティの強さがあるように思いましたよ。