青い花 第2話「春の嵐」

ふみといとこのお姉さんとの間に、肉体関係があったことを露骨に示唆する描写があるのには驚きつつ、にも関わらずさっさと結婚されたのでは、ふみが落ち込むのも無理もないところかなと。あきらと一緒に寝るところでは、そのまま関係を持つのかとドキドキしてしまいましたが、まあそう簡単に一線を乗り越えるわけでもないらしく。
男と結婚するいとこの存在は、単にふみという人物に影を落とすだけではなく、女の子同士の関係の儚さや現実の残酷さを象徴しているようにも思いましたよ。
あきらが、取り乱す文に疑問を抱いたり、友人の好きな人が女性であることを予感したりと、その気がない普通の女の子として描かれているあたりは、物語に多角的な視点を与えておりました。
ツリ目の子が泣きながら飛び出すという引きは、何が起きたのかと続きが大変気になるところで、淡々としているようでストーリー的な盛り上がりもしっかりと用意されている模様。新しい学校でのそれぞれの出会いを描きつつ、演劇部への訪問を通して異なる学校に通う人物たちの人間関係が大きく広がるのはよく出来た構成となっていて、喫茶店の場面の前に入る路地をはじめとする風景だけのカットが良い雰囲気を醸し出していましたよ。