化物語 第3話「まよいマイマイ 其の壹」

サブタイトルの女の子の名前が変わったので、別ヒロインのルートに入ったのかと思ったら、ほとんどの時間が主人公とひたぎの会話に当てられているという。
ひたぎが前回のデレ状態から再び主人公を小馬鹿にしたような態度を取るようになるわけですが、以前のように警戒心の現れと言うよりは、好意の裏返しみたいなものに変化していることが、態度や微妙な言葉づかいによって表現されていて面白かったですよ。何でもすると言ったあとに、まるでそれを望んでいるかのように裸エプロンとか言い出したり、照れ隠しに主人公をよく分からないコンプレックスの持ち主と決めつけたり、何かを仄めかすかのように童貞だったり処女だったりする会話を繰り広げてみたりと。
今度のエピソードの中心になりそうな迷子の小学生については、いきなり主人公を拒絶したりして例によってツンデレ風味の人物となっている模様。
拒絶を繰り返されてもなお、関わろうとするあたりは、主人公の主人公たる所以といったところで、ひたぎが惹かれる理由でもあるのかなと。いろいろと屈折していても基本的に善人みたいなキャラクターでエロゲなんかではよくあるタイプでしたよ。小学生の女の子にマジギレして脚を掴んで振り回すのはどうかと思いましたが、パンツが見えてもノーリアクションだったりして、とりあえずロリコンの気はないようですよ。
主人公のモノローグに彼とひたぎ、また彼と小学生の会話だけで話が進むというシンプルな構成で、場面的にも公園ベンチと街の地図の前という2カ所に限定されているわけですが、細かく切り替わるカットが、多彩かつテンポが良くて退屈することがなく。
独特な背景も印象的。グレーがかった白で統一されたマンションや公園を地として、赤いモニュメントや遊具を配置し、青と黄色に塗り分けられたレールが周囲を取り囲む様子は、抽象画のようでした。