大正野球娘。 第4話「これから」

前回の完敗を受けて、意気消沈する桜花会の面々が再び勝利に向けてまとまる話。
晶子が学校を休む理由が、負けてプライドが傷ついたからかと思っていたら、自分の事よりもむしろ他のメンバーを巻き込んだことに責任を感じていたというのが意外な真相でしたよ。
また、小梅たちが水浸しのグラウンドを前にして、なんとなく練習を中止するみたいな流れになるのは、晶子がいれば消極的な方向にはならなかったことを予感させる場面で、不在を描くことで逆にその存在の大きさを強調していた印象。
晶子のリーダーとしての資質が浮き彫りになり、彼女が復活することで桜花会も活気づくことになるわけですが、家から出られないほど悩んでいたのに、解決した瞬間に行動を起こすあたり、あいかわらず思いつきで動いているなと。まあ、その行動力があるからこそ、皆がついて来るわけですが。
許嫁が晶子に謝ろうとしたことが、逆に彼女を発奮させる材料となっているのがおもしろいところで、物腰は紳士的な彼が無自覚に見下したような発言するあたりは、当時の一般的な認識を代表しているといったところでしょうか。
悩みをはき出させることで晶子復活を促す小梅の言葉が、三郎のそれをそのまま繰り返すだけなのはちょっと弱い印象。小梅が晶子の内面に踏み込む場面なのに、その言葉が借り物では、小梅自身の気持ちが見えないようにも思いましたよ。もしかすると三郎とは何もないように見えて実は大きな存在みたいなことを示しているのかも知れませんが。
再び集った一同が、ラインを越えて誓いを新たにする場面はなかなかに良い場面・・・なのに、そこでようやく一人欠けたことを思い出すというオチには脱力。
落ち込む鏡子を巴が励ます場面をはじめとして、作画的にちょっと怪しいカットがチラホラとあったのが不安材料なわけですが、これを下回らないように何とか踏みとどまって欲しいですよ。