青い文学 第2話「人間失格 #2お化け」

主人公の半生を振り返りつつ、心中事件の後、精神と社会の両面で追い込まれていく様子を描く話。道化としての自分を嫌悪しながらも、他人の望むように振る舞うことしかできない姿が痛々しかったですよ。道化なら道化として、開き直ることが出来れば楽になるんだろうけど、自分にダメ出しを続けることが自己を確認する方法になっているのでそれも出来ないのかなと。
前回に続き、またしても彼の前に女が現れるわけですが、同じように生活に疲れた感を漂わせているあたり、そういう女を引き寄せる何かがあるんでしょうか。
主人公の精神的な問題を象徴する存在として、黒くてモヤモヤ人間っぽい何かを映像に組み込んでくるのはアニメーションならではの表現。エンドロールにテクノライズの監督を務めた浜崎博嗣の名前が出ていて設定イメージ原案という謎な役割となっていましたが、作品全体を覆う退廃的な雰囲気はテクノライズを思い起こさせるものがありましたよ。