DARKER THAN BLACK -流星の双子- 第4話「方舟は湖水に揺蕩う・・・」

契約者となったスオウの変化が印象的でしたよ。写真を撮っても意味がない発言や好意を寄せられても何も感じないという言葉に、いかにも契約者らしさが出ていましたが、一方でツルを見逃したりヘイを嫌ったりするあたりは人間味が感じられたりもするところ。でも、この点についてもツルを撃つことに合理性がないとか自分に害を為す人間を避けようとするのは当然だとかという解釈もなりたつわけで、なかなかに微妙な描写だなと。さらに弟と会うために東京を目指す点については、契約者になる前の感情に支配されてるかのようで、いろいろと彼女の内面について多義的な解釈ができるのが興味深く。
契約者になると同時に日本に到着するのは、舞台を移動と内面の変化を同調させる演出。初潮ネタは冷めた精神とは逆に肉体的な生々しさを感じさせるものとなっていて、同時に目的のためには一時的な不利益を享受する、という精神面での成長を反映したというところでしょうか。
殴る蹴るは当たり前のヘイは、アル中にやさぐれに暴力とずいぶんと落ちぶれてしまったわけですが、スオウのためにあえて鬼教官として振る舞っていると思いたいところ。全体的に淡々として冷たい雰囲気となっていましたが、商店街にたむろする若者たちやオカマの人に見せる作り笑顔といったところどころにはいる軽い描写がアクセントとなっていましたよ。また、いつもピッタリ寄り添っているスオウとジュライの様子も微笑ましかったです。