DARKER THAN BLACK -流星の双子- 第12話「星の方舟」

とりあえず最終回。謎解きラッシュで片付いた謎もあれば片付かなかった謎もあり、ちゃんとまとまったような気がしつつもそれでいいのかと思えるところもあり、ついでに続編を匂わす描写もありで、あまり最終回らしさの感じられない終わり方でしたよ。
シオンとパブリチェンコ博士がやろうとしていたことは、シオンの能力で地球をコピーしてそこに人々(契約者だけかな?)を移住させると。人間もコピーするけど、それだと魂が宿らないので、インに幽体の移動を頼んだということらしく。
スオウについては、コピー地球で普通の子供として生活を送ることになるわけですが、記憶を失い全く別の環境で生きるのは、ヘイと出会ったことや旅を通じて得たものを、はじめからなかったことにするわけで、1クールかけて描いてきたものはなんだったんだろう感がありました。まあシオンと父親、そしてヘイまでもそれを望み、達成されてはいるわけで、見る側に対して、幸福ってなんだろうみたいな引っかかりを残そうとしていたのかなと。記憶を失うのが対価だったんでしょうか。
ヘイがインを手にかける場面はアッサリした描写で、手にかけたことよりもその場所にヘイでもインでもない人物が現れたことの方が気になる作り。二人が合体したようにも見えるわけで、続編があるとしたらこの人物を中心に話が動くことになりそう。
イザナミイザナギが出会うと大きな災厄が云々という文書は、結局なんだか分からずじまい。ヘイがインを止めたことで未然に防がれたということなのかなと。またインが結局何をやっていたのかもよく分からなかったけど、ここら辺はDVD&BDに収録される追加エピソードを待てという事でしょうか。
元の地球では日本が侵略されて組織が壊滅。美咲とマダムとゴルゴみたいな人が新たな組織として暗躍することになったと。
話としては最終回っぽい体裁をとっているものの、登場人物たちの動向に関しては、イマイチまとまっていない印象。記憶を失いとってつけたような幸福が与えられるスオウとか、シリーズ当初の宣言通りヘイがインとのことに決着をつけるものの、いかにも続編を匂わすかのようなことになるとか、シリーズを通してヘイを追いかけるだけだった美咲が、それで何かを悟った様子だったりとか、見終わってもなんでそうなるんだろうかとスッキリしないものが残ってしまいました。能力で地球をコピーするとか、面白いアイデアだと思うんですが。生かし切れてなかったように思いましたよ。