おねがいマイメロディ 第52話「夢の歌がとどいたらイイナ!」

いい最終回だった・・・って、最後にシームレスで二期に繋がるのにはちょっと驚いたけど。
世界が雲に飲み込まれてダーちゃんの勝利宣言のあとで、奏が一人で歌い始めるあたりは、あれだけ嫌がっていたのに、やっぱり年長者なんだなとちょっと感動。続けてみんな歌いだしたところで、視聴者に一緒に歌おうと語りかけるところは子供向けの番組らしい仕掛けで、一瞬童心に返って自分も歌いそうになってみたり。いい年した大人が、テレビに合わせて目を潤ませながら歌うのは、さすがにキモイので心の中だけで我慢しましたが。
柊とマイメロが出会う場面での「攻めないの?」「攻めるって何?」のやり取りで柊がバイオリンを弾き始めるのは、今までギャグに使われてたマイメロの何も考えてないキャラが、こんなところで生きるのかと、ちょっと驚き。歌には謝ってたけど、それだけで何事もなかったように立ち去ろうとするのは、まだ柊が完全に改心したわけじゃないということなんかな。ダーちゃんに対して怒っていたのも「体を返せ」で、夢防衛少女隊の歌にも微妙な反応だったし(普通に歌がアレなせいかもしれないけど)、あいかわらず服脱ごうとするし。
妹ENDを迎えた歌は、ご愁傷さまといった感じだけど、まあ柊は二期も出てくるみたいだし小暮とのこともあるしで、この三角関係は、まだ引っぱるんでしょう。ダーちゃんの攻撃を受けそうになった小暮を歌が庇おうとして、その歌をさらに小暮が庇う場面を見る感じじゃ、かなりいい雰囲気なんじゃないかなと思うわけですが。
記憶を消す役目のはりねずみ君が記憶をなくしていたり、柊に厳しい言葉を吐きまくるマイメロ母と王妃が怖かったりとか、気になるところはあったけれど、小ネタ的には最終回ということであまり派手なものはなく。ダーちゃんとの決戦も普通に歌合戦で、前回の神様召還みたいなトンデモがなくてちょっと残念だったけど、さすがにここでやったら話がまとまらなくなっちゃうから無理もないかなと。大きなお友達を視野に入れたラストの温泉サービスは眼福で大変よろしかったですよ。
シリーズを通しては、各話ごとでは小ネタやらなんやらで、デタラメをやっているように見えて、クロミの人間化話やクリスマスの話等々泣かせるところはキッチリと作っていたのが印象的。メインのキャラはもちろん、脇役たちの扱いもとても丁寧で、マイメロ大好きの白山あたりは、出てくるだけで笑いが取れるおいしいキャラに育っていたなと。伏線の張り方や、それをはぐらかすのも巧みで、人間化したクロミが柊の捨てられた夢の中にいたのには感動を覚え、また、マイメロが弱点の耳をたった一話で克服したりするのも混乱させられつつ大いに楽しませてもらいました。小暮と歌の関係とか柊の心の問題とか、まだ決着してない部分もあったりするけど、まあ、二期がある以上仕方のない話で、それを惜しむよりは次に繋がることに期待したいところです。
最後になったけど、こんな面白いアニメを作ってくれたスタッフたちに感謝。