地獄少女 第二十六話「かりぬい」

400年前の恨みを晴らすべく、つぐみに藁人形を渡すあい。藁人形を使えば、柴田とつぐみを地獄へ送る事ができて一石二鳥で、何よりこのアニメで恨みの象徴だったアイテムなわけで、上手い使い方だなと。あいが、母親の死や孤独な姿を見せて、父親を恨むようつぐみを洗脳していく様子は、心がジワジワと闇に侵食されていくような恐怖感と能登麻美子の声で迫られるという快感が同居していて、つぐみはかなり抵抗してたけど、自分だったら3分くらいで洗脳されそうな気がしたり。
洗脳完了直前に柴田が乱入して、場面は再び母親の死の場面へ。妻を死に追いやったことを悔やむ柴田を見てつぐみが彼を許し、そしてあいも仙太郎への恨みが消えてと、最後に家族愛みたいな方向にもって行くのは、うえだゆうじと水城奈々の熱演もあって、悪くなかったし、仙太郎が贖罪のために建てた寺をあいが焼き払うというのも、彼女が仙太郎を許したことを感じさせる象徴的な場面でした。だけど結局、あいは地獄少女を続けてるし、あいの祖母からの柴田への頼みってのが何なのか分からなかったし、どうもスッキリしない・・・とか思ってたら、続編決定ですか。終盤の追い込みで盛り上がっただけに、あいも成仏させて物語を終わらせて欲しかったような気もするけど、まあ、続編は今回以上に面白くなることを期待するということで。

シリーズの初期は、依頼者の恨みをあいが晴らすというワンパターンな話ばかりで、ゲスト声優やお仕置きコント、出動前のあいの沐浴くらいしか見るところなかったんだけど、柴田親子が登場した中盤あたりから、地獄少女の謎や復讐という行為の是非みたいな要素も入ってきて、話に深みが出てきた印象。最後の三話で、地獄少女の出自と、柴田親子との繋がりを明らかにして、話をまとめ上げるのは見ごたえがありました。続編のせいでちょっと〆が弱くなった気もするけど。vs地獄少年みたいなギャグ話も面白かったですよ。