雫の乳首が解禁されたついでに「けんぷファー」は彼女を救済する物語であったという主張をする試み

雫会長の乳首券発行でけんぷファーが久しぶりに話題になってるので、これを逃したら二度と書く機会がないと思われることを書いておきますよ。
個人的にはこのケンプファーというアニメ、バカバカしいノリと雫というキャラクターが気に入って、BDは一巻から買っていました。なので今回のおまけ映像は非常にうれしいご褒美だったんですが、今回はそれについてではなく、そのとんでもなさが話題になった11話とそこで描かれた雫というキャラクターの動向について、考えながらもまとめずに放置していたことがあったので、それについて書こうかなと。放送当時どんな反応だったかは、こちらをどうぞ。
11話は実質的な最終回ということで、最終決戦を迎えつつ物語の謎が明らかにされるみたいなことになるわけですが、その出来映えたるや呆然とする代物でした。
白のケンプファーと呼ばれる第三勢力と全面対決を迎えるも、相手が名乗りを上げた直後に倒しちゃったり、なぜか臓物アニマルたちの歌う第九でパワーアップして勝利を収めたりと、超省略と超展開の連続となっていたのです。
さらに物語の核心である、ケンプファーたちを戦わせるモデレーターの意図、みたいなのも、楓のセリフによって10秒くらいで説明された上に、最後にはなぜか主人公のナツルが男と女、どちらの自分でいることを選ぶかで決着がつくというよく分からない展開*1で、無理矢理まとめたというか、ずいぶんと投げやりな話となっておりました。まあ個人的には、ここまで突き抜けたらもう受け入れるしかなくて、けっこう好きだったりするわけですが。
で、本題なんですが、そんな適当な作りでも雫の動向に注目してみると、実は彼女の大きな変化が描かれていることに気づかされたりもします。
雫は、シリーズを通してケンプファーが戦わされる意味を問い続けることで、物語を動かす重要なキャラクターです。11話の前半において消えてしまった先輩のことを語り、その復讐のために行動していることが明かされるわけですが、11話の終わりには「戦いよりもキスが大事」と復讐を投げ出してしまいます。
ここでも他と同様に投げやりな展開になっているようにも思えるわけですが、そのセリフが、ナツルが男であることを決意し、雫たちを選んだことを受けてのものであることを考えると、彼と出会い、受け入れてもらうことで復讐から解放されるという流れが見えてきます。この点おいてはきちんと結末を迎えていて、アニメのけんぷファーは、実は雫という少女を救済する物語であったことが浮かび上がってくるわけです。
まあ物語の大枠としては、やっぱり投げっぱなしだし、自分が雫に惚れ込んでいるだけなのかも知れませんが、とりあえず、おまけのシャワーシーンを繰り返し見ているうちに、こんなことを思い出したので、また忘れてしまう前に書いておきますよ。

*1:ご丁寧に「言ってる意味分かります?」と問いかけてくれますが、分かるわけないです。