の予告の元ネタと本編との関連性についてのまとめ(第8話までの暫定版)

毎回様々なネタを仕込んでいるこの作品の予告について。
麻雀放浪記といった有名作品からから少年雀鬼東みたいなマイナーどころ、さらには実在の人物や団体からも引っ張ってきたりして、麻雀関係のネタを雑多に詰め込んでいるように見えるんだけれども、実はけっこう本編と関連づけられているようでもあるのでまとめてみましたよ。

第1話予告
・元ネタ:「麻雀放浪記」(作・阿佐田哲也
天気の話から「またリンシャン? ふざけるな」という一連のセリフが、2の2の天和を決める場面のパロディ。咲が第1話に続いて第2話でも、ここぞというところでリンシャンツモ見せるということで、彼女のリンシャン引きが偶然ではなく特殊能力の類であることが印象づける場面と繋がっている。

第2話予告
・元ネタ:「はっぽうやぶれ」(作・かわぐちかいじ)
優希のかけ声、「おっしょいおっしょい」が作中で印象的に使われている作品で、主人公とそのモデルである小島武夫プロが小手返しを得意としていたことを受けて。第3話で、咲が和に対して麻雀を打つ理由を打ち明けることで二人が親密になるわけですが、そのキッカケとして、咲の小手返しが重要な意味を持っていることから。

第3話予告
・元ネタ:「アイドル雀士スーチーパイ」(ジャレコのゲーム)「打姫オバカミーコ」(作・片山まさゆき)等、諸説あるようですが確定情報なし。
歌や踊りやコスプレといった発言が上記の作品を連想させるらしいですが今のところ不明。第4話でコスプレをして麻雀を打つので、捻りのない普通の予告とも取れるわけだけれども、この回だけ元ネタがないとも思えないので関係者にネタ明かしに期待したいところ。

第4話予告
・元ネタ:「少年雀鬼 東」(作・中島徹)
温泉に牌を浮かべたり猿と打ったりとセリフ通りのエピソードが本当にあったそうで。温泉付きの施設で合宿する第5話の内容とストレートに繋がっている模様。

第5話予告
・元ネタ:雀鬼流ルール
「第一打の字牌切りの禁止」「テンパイまでドラをがめる」等が、20年間無敗の男、桜井章一を中心とする麻雀団体におけるルールを連想させるところ。第6話との直接的な関連性はないようですが、本格的に大会が始まるということで、その前のルール確認みたいな雰囲気でしょうか。

第6話予告
・元ネタ:麻雀激闘録3/4(作・ほんまりう)
「牌の温度でツモ牌が分かる」というオカルト理論が上記の作品に登場。元ネタよりもそれに対する咲のツッコミ、「原村さんはデジタル打ち」が、第7話で描かれる和の打ち筋を予告するものに。

第7話予告
・元ネタ:哭きの竜(作・能條純一)
主人公、竜のライバル的存在、雨宮賢の技「蛍返し」から。倒す時に牌が光るように見えることから命名。竜の「アンタ、背中が煤けてるぜ」や雨宮自身の「ひとつ晒せば自分を晒す・・・」といった有名なセリフではなく、これをもってくるのが渋いチョイス。全国を目指すことを再び誓い合う咲と和が蛍に囲まれる幻想的な場面への蛍つながりによる前振りでした。

第8話予告
・元ネタ:安藤満プロの亜空間殺法
鳴くことでツモの流れを操るとする安藤満プロの戦法。役がつかないのに鳴いたりするので、端から見ると今回の予告のように「何故?」な打ち方になることから亜空間の名が。流れの存在を肯定しそれを自ら作るという考えから、和のデジタル打ちとの対極にあるわけですが、異能者が普通に登場するこの作品の場合は駆使しそうなキャラが出てきそうだったりもして。

・まとめ
こうやってまとめてみると、雑多なように思える予告のネタも、様々な方法で本編の内容や山場となる場面、キャラクターの特徴と関連づけられている印象。予告として機能させつつネタを仕込むということで、作り手の作品に対する理解や、麻雀というゲーム、先行する同ジャンルの作品へのリスペクトが強く表れていて、よく出来ている印象。
あと余談になりますが、予告と本編の大まかな内容を確認するだけのつもりで見始めたら、思わず全部見てしまったりもして、見るものを引き込むこの作品の力を改めて確認させられました。